2008年2月26日火曜日

スポーツ オーソリティ

世界貿易センタービル―失われた都市の物語

英文が読みやすい。また、図もところどころ入っている。建築史としてだけではなく、建設にあたっての政治・社会への影響についても触れており、好感のもてる著書だと私は思う。

ずっと長いこと、なぜミノル・ヤマサキという日系人の建築家がワールドトレードセンターの設計を行うに至ったのかが知りたかった。そしてワールドトレードセンターはよきにつけ悪しきにつけアメリカの象徴と言われるに至ったのにもかかわらず建築的な評価は低いのは何故なのかということも疑問であった。この疑問に答えてくれた本書の意義は大きいとは思うが、例えばWTC建設の最大の貢献者であるポートオーソリティ局長トービンの人物像はもっと読み物として面白く書けそうなのだが、非常に物足りない。それにWTCの技術的な面白さなどについても期待していたのだがあまり記述は無くちょっと欲求不満。

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