2008年2月26日火曜日

インターネット 放送

図説 「e放送」ビジネス最前線―双方向サービスで生活が一変する!

情報インフラ回線のブロードバンド化が進み、高度情報化社会が実現間近になっている。その主役になりそうなものとして、よく挙げられるのが「インターネット」と「携帯電話」だが、もう1つダークホースとして控えているものがある。それがBSデジタル放送などの「e放送」である。 本書では、e放送として「双方向サービス」や「デジタルデータ放送」「テレビ局のインターネット戦略」を例に挙げ、テレビ局やラジオ局などの放送業界による高度情報化社会へ向けた取り組み、そして放送マスメディアの近未来像を解説している。 正直に言って「双方向サービスで生活が一変する」くだりは具体性に欠け、かつての「ニューメディア」や「マルチメディア」のようなあいまいな議論となっている。しかし「e放送ビジネス最前線」の方は、「地上波放送事業者は有料サービスの経験がない」「ある一定の普及ラインを超えなくてはパソコンはマス媒体になり得ない」「テレビは3mのメディア、パソコンは30cmのメディア」など、インターネットや携帯電話の将来ばかりを勉強してきた私たちにとって、非常に示唆に富んだ内容になっている。 近い将来、パソコンとテレビが融合し、すべての情報インフラがインターネットに集約されることは間違いない。その過渡期を見据えたい人、ちょっと時代に合わせて考えたい人には参考になるはず。特にネットビジネスのプランを練るときなど、先走ってしまいがちな頭を冷やすために非常に役に立つ、お勧めの1冊だ。(保坂昇寿)

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